「軽鉄屋さん この壁どこから割り付けます?」
この言葉を聞いた事があるでしょうか
電気屋さんが取り付ける
コンセントBOXやスイッチBOXは
軽鉄屋さんが建てるLGSに
持たせる形で取り付けるため
建設現場では度々使われる言葉です
我々にとっては日常的すぎて
あまり気に留めない一言かもしれません
しかし 実はこの問い
かなり高度な視点からくるものなんです
何故ならこの一言には
これから先の工程や収まり
仕上がりまで見据えた意図が含まれています
ただ目の前の状況を見るだけでは
この質問は出てこない
その先まで理解している人だけが
口にする言葉なんです
今回 問題として取り上げたいのは
この問いの重要性を軽視して
現場が進んでしまうケースが
少なからずある という事です
軽鉄側が何も考えずに中央割りで組んだ場合
後から電気屋さんが配線しようとした時に
丁度スタッドが干渉してしまう事があります
先行してBOX位置の墨出しをしてくれている
丁寧な電気屋さんがいますが
スピードを重視するあまり
その墨を気にせず下地を組んでしまった経験は
ないでしょうか
後でどうにかなるだろうと
そのままにしてしまった事はないでしょうか
一見すると問題なく組まれている壁
しかしその中では配線ルートや
BOX取り付け位置が潰れている事があります
その結果
配線するために下地を虐める
下地をずらしてBOXを取り付ける
勝手に壊すな 勝手にずらすなと怒鳴る
こういったトラブルが発生します
割り付けの基準をどこで取っても
丁度BOXがスタッドと干渉する位置に
来てしまう事もあります
しかし事前に割り付けの基準や余白スペースを
軽鉄屋さん電気屋さんで共有していれば
このズレは本来起こらない事です
そしてそれは
仲間への声かけや互いの歩み寄りで
簡単に防げるケースが多い
ここまで読んで
気づいた方もいるかもしれません
問題になっているのは
そんなに大きな事ではありません
電気屋さん 軽鉄屋さんの間の
ほんの少しのズレや意識の違いです
壁の割り付けを決める時
どうしても自分がやりやすいかどうかを
優先してしまいがちです
しかし実際には
その壁の中を配線が通り BOXが収まり
最終的に仕上げまで繋がっていきます
この壁の中で後から何が起きるのか
これをイメージするだけで
仕上がりの精度や手戻り作業の頻度は
大きく変わります
施工前に電気軽鉄でよく打ち合わせをし
この位置は避けてほしい
ここには必ず下地がほしい等の情報を
仲間たちにも共有する事で
結果として自分たちが楽になるんです
今回のようなケースでは
たった一言の声かけを拾うだけで
後工程の手間を丸ごと消せる事もあります
逆に言えばこの一言を蔑ろにした事で
後から時間をかけて手直しをする必要が
出てくる事も少なくありません
迷ったら確認する
気になったら確認する
シンプルですがこれが1番です
ここまでは軽鉄屋さんの組み方で起こるズレを
書いてきました
しかし当然逆のケースもあります
例えば壁
そこに何が取り付けられるのかを
事前に共有できていれば
本来それを避けたLGSの組み方が
できたはずの場面
それが組み終わった後になってから
「ここにBOX入ります」と
後から伝えられるケースです
1番厄介なのは
勝手に下地を虐める
勝手にスタッドをずらす
これらは認定外施工となる原因になり
大がかりな手直しや
最悪是正とされるケースが
少なからずあります
天井でも似たような事が起きます
最初から地墨等で
開口位置が分かるようにしておいてもらえれば
その周囲の補強を想定した施工や
荷重を考慮した組み方ができます
しかし天井LGSが組み上がった後に
「実はここにはこんなサイズの開口が」
という話が伝わるケースも少なくない
小さなものなら
後からいくらでも対処可能ですが
開口の大きさや想定される荷重によっては
組み直しや追加で補強をとる必要があります
防げたはずのズレがここでも表面化し
無駄な手間と時間が発生する事になります
もちろんすべての情報が
最初から揃っているとは限りません
現場の進行上
後から決まる事もあれば
施工後に変更がかかる事もあります
それをどの段階で共有できるか
決まっていないものはいつ頃決まるのか
それを教えてもらえさえすれば
こちらは対応できます
いつまでも決まらない可能性があるなら
いっその事そこは決まるまで手をつけない
という手段もあります
それでもどうしようもなく
解体工事が絡むような変更があった時
企業努力でどうにもならない時
そんな時は監督さんや会社を巻き込んで
お金で解決しましょ(笑)
電気屋さんが一言伝える事で
防げるズレがあります
軽鉄屋さんが一言確認する事で
防げるズレもあります
どちらか一方ではなく
互いが少しずつ意識を向ける事で
現場の流れは驚くほどスムーズになっていきます
その差は
ほんの一言をかけたかどうか
ほんの一言を拾えたかどうか
「どこから割り付けますか?」
この一言には
そのくらいの重みがあると
私は思います
お互いの仕事が少しでも楽になるなら
お互いの仕事が少しでもいい形に残せるなら
相談しましょう 協力しましょう
本日も ご安全に



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